最勝会さいしょうえ

4月第3日曜日

宮中より勅使の参向を受け行なわれた幾多の仏教儀式の中でも、特に代表とされる三つの法会がありました。日本三大会(南京三会)と呼ばれた法要の一つが最勝会です。 国家安泰や五穀豊穣などを祈る法要であり、また国家試験の場でもありました。大講堂で繍仏阿弥陀変相図しゅうぶつあみだへんそうずをご本尊とし盛大に執り行なわれていましたが、享禄元年(1528)に繍仏、お堂ともに焼失し、法要も途絶えてしまいました。 平成15年の(2003)大講堂復興に際し次第を復元し、平成の世に甦る事となりました。
復元された古代の法衣に身を包んだ僧侶による声明や論義、雅楽の音色に合わせた読経、衣冠束帯の装束を着た勅使役によるお香の奉納など、古代の雰囲気が漂う雅やかな法会です。

最勝会の様子 「薬師寺縁起絵巻」より

復元された法衣

最勝会の復興に際し正倉院に伝わる袈裟や、国宝・僧形八幡神像、国宝・慈恩大師画像などを参考に法衣も復元されました。

法衣