古来日本ではインドを天竺てんじく と呼んでいました。印度と翻訳したのは玄奘三蔵(602 - 664)です。 インドはお釈迦様が2500年前に佛教活動を実践された国です。佛教が興ったのは紀元前5世紀前後で着実に成長し、紀元前3世紀には 阿育王あしょかおう のマウリヤ朝で国家宗教として承認され、数世紀にわたり繁栄しました。さらには東南アジア、中央アジア、中国、日本に広まりました。80歳で生涯を終えられるまでの45年間、北インドでの布教活動を続けられたお釈迦様が入滅されたのは紀元前486年2月15日です。当時第一弟子であったマハー・カッサパ(摩訶迦葉)は弟子の言動に懸念を抱き、第一結集と言われるお釈迦様の教えの確認作業を行ないました。その内容を後世に記録したものが経蔵と律蔵の佛教経典です。 サンスクリット語で記されたものもあります。サンスクリット語は佛教成立以前からバラモン教の経典などにも使用されていた言語ですが、お釈迦様の活動期にはすでに日常会話では用いられない聖典用の言語になっていました。
 基本的にインド思想は 口承伝承こうしょうでんしょう(口伝え)が中心で、イスラム教徒の侵攻などでインドでは12世紀に佛教が消滅してしまいました。
 現在のインドは様々な民族が生活しており、それに伴い多種の言語が使用されています。現在では30を越す言語と2000種前後の方言が確認されており、インド憲法では連邦政府の公用語としてヒンディー語と英語を規定しています。最も多くの人々が用いるのはヒンディー語ですが、実際にこの2言語で対応することは困難であることから、憲法で別に22種類の言語が定められています。
 人口の大半を占めるのがアーリア人で、アーリア系の様々な民族による侵略により、古代からインドに定住していた先住土着民であるドラヴィダ人、ムンダ人は、現在では主に南部に居住しています。 インドの国土面積は328.7万㎢ (日本の約8.7倍)で、世界第7位の広さです。日本との時差は3.5時間で、ヒマラヤ山脈のある北部山岳地帯、ヒンドスタン平原、及び南部のデカン半島部分の 3つの広大な領域から成り立っています。 人口は13.8億人で中国に次いで世界第2位です。
 国旗は、サフラン・白・ 緑の横三色に中央に「アショーカ・チャクラ」 という法輪を配しています。サフランはヒンドゥー教、緑はイスラ ム教、白は二宗教の和解とその他の宗教を表わしています。

合 掌



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