お釈迦様はお悟りを開かれた後、ブッタガヤで7週間を過ごされました。そして「縁起の法」をお悟りになりました。深い瞑想に入られていたお釈迦様の身体から青と黄と赤と白と橙の光が放たれました。更にその光は渾然一体となって かば色に輝いたと『小部経典』「無礙解道むげげどう」に説かれています。
 今日佛教国で用いられている佛旗の6色は、この時の光に基づいています。そのため佛旗は「六色佛旗」とも呼ばれています。

 青はお釈迦様の髪の毛の色で、心乱さず力強く生き抜く力「定根じょうこん」を表します。
 黄は燦然と輝くお釈迦様の身体の色で、豊かな姿で確固とした揺るぎない性質「金剛こんごう」を表します。
 赤はお釈迦様の情熱ほとばしる血液の色で、大いなる慈悲心により人々を救済する力が止まることのない働き「精進しょうじん」を表します。
 白はお釈迦様の説法される歯の色で、清純なお心で諸々の悪業や煩悩の苦しみを清める「清浄しょうじょう」を表します。
 橙はお釈迦様の聖なる身体を包む袈裟の色で、あらゆる侮辱や迫害、誘惑などによく耐えて怒らぬ「忍辱にんにく」を表します。
 旗の6列目の樺色は独自の色は配さず、他の5色を上から順に並べた縞模様で「輝き」を表します。

 佛旗は、佛教界の指導者がセイロンに集まり1885年4月17日公式に発表されました。当初の佛旗は長いのぼり状であったため、一般的な使用には不便と考え、国旗と同様の大きさに変更することが提案され、1886年4月8日新しい旗が掲揚されるようになりました。この旗を世界の佛教徒のシンボルとして正式に「国際佛旗」としました。佛旗は、佛教徒がお釈迦様の教えを守り、佛道を実践していく時の大いなる旗印です。
 日本には1889年に紹介され、各寺院で掲げられています。
(インターネットの情報を参考にしています)

合 掌



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