お正月のご本尊である吉祥天の功徳は「
吉祥天の功徳は時代を重ねるに連れ一般大衆化し、新年を迎えるに当たり幸福と平和を願い、ふくよかな姿から女性美にあやかろうと「美の女神」として崇められ、更に技芸の上達を願うまでに篤い信仰を集めて参りました。
そして各大寺の吉祥天像を巡りお徳にあやかろうと「吉祥天巡り」が盛んになりました。これが「初詣」のおこりです。現在は新年に神社を参詣することを「初詣」と言いますが、本来は新たな年の初めに氏神様を参詣することを「初参り」と言い、
吉祥天巡りをすることを「初詣」と言っていました。
薬師寺の吉祥天像は、向かって右方に穏やかに歩みを進めるように描かれていて、その衣の裾は風になびいているような動きのあるお姿です。両手は前に差し出され、左手には神通力の特徴の持物である紅い
作画は、目の細かい麻布に白下地を施し、淡墨で下描きして彩色し、截箔を置き更に細筆で画き起こしたもので、彩色部分の全体にわたって半透明の物質が上塗りされ顔料の剥落止めを果たしているようです。その為1200年を超えた今でも鮮やかな色彩が残されています。
合 掌
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