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食べものをいただく時は、「いただきます」と感謝しましょう。私たちは、魚や牛や豚や鳥など、たくさんの命を食べています。お米や野菜、果物にも命があります。
どの命もみんな私たちの元気の源ですから、食べる前には感謝しましょう。料理を作って下さる人にも感謝しましょう。丁寧に「いただきます」を言えば、感謝の気もちが伝わります。
でも、私たちは直ぐに好き嫌いを言います。すると、それぞれの命が悲しみます。どんな食べ物でも「いただきます」と感謝しましょう。
いただきますの語源は、「あなた(食物)の命を私の命に替えさせていただきます」の言葉の内、「あなたの命を私の命に替えさせて」までを省略して「いただきます」だけを唱えた言葉です。
生きるために命をいただく。命が命に繋がっていくことは、幼い時に伝えておきたいことです。自分が食べているものは大切な命だから、誰かが手を掛けて作って下さったものだから、好き嫌いせずに食べなければいけないと伝えましょう。
幼い子どもは、体の成長や好き嫌い、気分などで食欲にムラが出やすく、毎日の食事のことに苦労しているお家の方も多いかもしれません。そんな時、「いただきます」や食事の意味を考えたりすることが、解決の糸口になります。
食事の前には「いただきます」に心をこめて、親子で合掌(※)するのを習慣にしてはいかがでしょうか。
※「手を合わせること」は宗教的な行為ではなく、感謝の意を表す動作です。
このお話は『法句経』第十八品
原文訳
合 掌
つよくやさしい心を育てる『おしえてほとけさま』リベラル社刊 加藤朝胤 監修
いのちのお話 より
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