大乗佛教の空・般若思想を説いた経典の一つである『般若心経』は、お釈迦様がお悟りになったサンスクリット語の「縁起の法」を262文字に漢訳されたものです。縁起の法とは、全ての現象は、「原因」があり「縁(条件)」が働いて「結果」が生まれる。この世の中に「奇跡」は起きないと「真理」をお示しになられました。
縁起の法の基本は、
「これあるが故に彼あり これ生ずるが故に彼生ず
これなきが故に彼なし これ滅するが故に彼滅す」
小部経典『自説経』(菩提品)に説かれています。
経題を五つの言葉に分けると、①
そして『般若心経』には、お釈迦様をはじめ観自在菩薩様と舎利子様とその他多くのお弟子様が登場します。
あらすじは、多くのお弟子様がお釈迦様を囲んで修行していました。その中で、観自在菩薩様がご自身の修行の成果を、舎利子様をはじめ多くのお弟子様にお話しをされました。その内容は、般若の行を実践する事により、静かな安らぎの境地に到った事についてのお話でした。また呪文を繰り返し唱えることが、とても大切であることを教えられました。そしてお釈迦様によって、その成果が素晴らしいものであり、また実践に優れたものであるとのお諭があり、多くのお弟子様は般若の行の実践をされました。
五種とは①
五蓋が齎す鬼は、①
静かな安らぎの境地とは、観自在菩薩は、般若行を実践する事により一切苦厄を度す事が出来ました。菩提薩埵は、般若行を実践する事により涅槃を究竟する事が出来ました。三世諸佛は、般若行を実践する事により阿耨多羅三藐三菩提を得る事が出来ました。観自在菩薩様も菩提薩埵様も三世諸佛様も般若行を実践する事により、悟りに至る事が出来たのです。
だから羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆呵と繰り返し唱えることがとても大切です。声高らかにお唱えしましょう。
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