王舎城(ラージャグリハ)の城外にある霊鷲山で説法をされていたお釈迦様のもとに、
当時、インドで特に勢力を伸ばしていたのは、阿闍世王が統治するマガダ国と
お釈迦様はヴァッサカーラの問いかけに直接お答えにならず、弟子の阿難(アーナンダ)に向かって問い掛けられました。そして、その答えをヴァッサカーラに聞かせました。
お釈迦様はアーナンダに 7つの項目をお聞きになりました。
①「アーナンダよ、ヴァッジ国の人々は今もよく集会を開いて、相談をして政治を進めているのか」と。「世尊よ、ヴァッジ国の人々は変わる事なく、よく集まりを開いて政治を実行しています」と。「そうか、集会が上手く纏まっている間は、ヴァッジ国の繁栄が期待され、衰退の心配をする事はあるまい」と。
②「よく自分の為すべきことを果たしているか」
③「昔からの掟をよく守って暮らしているか」
④「古老を尊敬しているか」
⑤「婦女子の保護は進んでいるか」
⑥「祖先を崇敬しているか」
⑦「聖人を尊んでいるか」と。
それに対してアーナンダが「よく保たれています」と全て肯定的に答えると、お釈迦様は大きく頷かれ「それではヴァッジ国の将来の繁栄が期待されこそすれ、衰亡の恐れはないであろう」とお答えになりました。
使者としてやってきたヴァッサカーラは、お釈迦様とアーナンダの問答をそのまま阿闍世王に報告します。その報告を聞いた阿闍世王はヴァッジ国の征服を断念しました。この7項目を守れば衰亡することはないという教えです。『大パリニッバーナ経』
合 掌
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