薬師寺のお写経道場は、昭和47年1月8日に落慶式を致しました。以来今日迄50年に亘り1日も欠かさず、どなたかがお写経にお運び頂いております。高田好胤管長さんがお写経勧進を始めてからの積み重ねは、今日までに870万巻のご縁に繋がり、大勢の皆様にお写経の功徳をお受け頂いております。
お写経とはその名の通り、お経を書き写すことです。また、書き写されたお経のこともお写経といいます。
中国に佛教が伝来して以来、佛教の教えを広めるために、伝達方法としてお写経は欠かせないものでした。日本では佛教の隆盛と共に、奈良時代に盛んにお経が書写されました。
この時代、お写経は国家事業で官営の写経所が設けられ、写経生と呼ばれる専門の職人が行っていました。
『写経所食口帳断簡』という8世紀頃の古文書には、写経所で携わっている人々の役割や、支給するお米の割り当てが書かれています。それを見ると、「
平安時代以降は、個人的な信仰としてお写経が盛んに行われるようになりました。華麗に装飾したお写経も出てきます。金箔や銀箔、
奈良の薬師寺では、毎月お写経についての講座も開いています。お作法やどんな時にお写経をするのがいいのか、心構えなどを学ぶ「はじめてのお写経」、もう少し佛教について学びたい方向けに「土曜お写経講座」を開催しています。是非、ご参加ください。
合 掌
「加藤朝胤管主の千文字説法」の感想をお手紙かFAXでお寄せください。
〒630-8563
奈良市西ノ京町457 FAX 0742-33-6004 薬師寺広報室 宛