人生の苦にも必ず原因があり、その原因を探求し、反省しそれをはっきり認識する事が大切です。
「
お釈迦様は、殊更に人生の「苦」の一面だけを指摘されたのではなく、その
種々の「苦」は何によって起こるかというと、過去に於いて犯した悪業とその業を起させる妄想、即ち「
「業」とは善悪の行為です。行為や言葉や心によって現れます。名誉の為、利得の為と、さもしい目的が潜んでいませんか。
動機と結果が一致せず折角の善業が悪果を招く事になりかねません。自分自身では気が付かない汚れた心が、行為の基となっているからです。この汚れた心を「惑」というのです。「惑」とは、相手の事柄に惑わされて、正しい見解を起す事が出来ないという事です。
この「惑」が貪欲という形の煩悩です。惜しい、欲しい、憎い、可愛い等いろいろな感情が汚れた心です。貪欲の中で最も力強い働きをするのが「
喉が渇いた時、水が飲みたくなるように、私たちが欲望に対して満足を求める心の状態です。限りなく物事を貪り求める事です。
欲望をあるがままに増大させ、人の迷惑などおかまいなしの身勝手な思いや行為が、不幸を呼び起こす根本です。
合 掌
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